人が風邪をひいたりするように、ミドリフグも体調を崩すことがあります。
なるべく早く気付いてあげて、早期発見・早期対処を心がけましょう。
食欲はミドリフグの体調のバロメーター
インフルエンザなどで高熱を患った時、こってりとしたとんかつやステーキを食べる気は起きませんよね。
ミドリフグも同じで、調子が悪い時は食欲が減退します。
とはいえ、食欲不振=すべて病気・体調不良とは限りません。
ミドリフグの食欲が減退する要因はいくつかありますので、慎重に判断しましょう。
1.水温の変化
ミドリフグの飼育に適する水温はおよそ26℃です。
この水温から±5℃以上離れている場合は、ミドリフグが活動しにくい状態になっています。
30℃の部屋で元気いっぱいに過ごせるか、人に置き換えて考えると一目瞭然ですね。
適正温度から離れてしまった場合は、急に冷水や熱湯を入れずに、ゆっくりと温度を戻してあげましょう。
「適正温度ではない」事はもちろんNGですが、「急な温度変化」もNGです。焦らず、慎重に水温を合わせてください。
2.明るさの変化
水槽が急に暗くなった・または明るくなったなど、自然界では起こらないような急な環境変化が起こると緊張状態になってしまい、食事どころではありません。
照明の点灯・消灯直後のタイミングでは、エサを与えるのは避けましょう。
3.設置物の変化
トンネルや石、水草など、慣れ親しんだ隠れ家が移動・撤去されたり、見慣れない新たな設置物がある場合です。
人も、知らない土地に急に置き去りにされたら食事よりもまず周りを警戒しますよね。
水槽内のレイアウトを変更した直後は、エサへの興味が薄れてしまうことがあります。
数日たっても食欲が戻らない場合は、レイアウトの変更によって「水流」が変わってしまった可能性があります。
水槽内に、水流が弱い休息しやすい場所がなくなっていないか、確認してください。
4.立場関係の変化
他の種類との混泳や、ミドリフグ複数飼育の場合に発生するケースです。
ミドリフグや他の魚の間で明確な上下関係ができてしまうと、弱い立場のミドリフグがエサ場へ寄りつけない可能性があります。
対処としては、立場の弱いミドリフグの前にピンセットなどでエサを運んであげるか、水槽内で隔離して個別に与える、また最終段階として別の水槽に移す必要があります。
5.病気の発症
魚がかかる病気にも沢山の種類があります。
食欲に変化が見られたら、元に戻るまで観察を怠らないようにしましょう。
アクアショップのスタッフさんに相談する場合も、症状と時系列がハッキリしている方が原因を絞り込みやすくなります。
食欲の他に、体系・発色の変化や異常行動などが合さった場合は病気を疑ってください。