ミドリフグは、単独飼育が推奨されている生き物です。
私が飼育を決めた際の下調べでも、複数匹を1つの水槽で飼っている人は50%程度でした。
多頭飼育のデメリット
単独(1匹)での飼育が薦められている理由は、大きく分けて3つあります。
複数で飼育した場合の不安点から、逆説的に考えてみましょう。
1.歯で傷をつける
誰しもが想像できるのが、ケガや喧嘩の問題。
実際、わが家のミドリフグは全員1度は噛まれた経験があります。
いずれも尾ひれの端だったり、ボディの場合もうっすら歯形が残る程度のもので命にかかわる大ケガには至りませんでした。
ですがこれから体長がもっと大きくなってくると、当然パワーも増加するので少し心配です。
ただ、10センチ程に大きくなったミドリフグについて言及されている文章を読む限り、活動量が低下するなどやや温厚になる傾向があるのかな、とも思っています。
長寿のミドリフグはヌマエビやヤドカリなどのタンクメイトと混泳しているケースも多い様なので、個人的には成長と共に性格も落ち着く説に期待しています。
2.ストレスに弱い
海水のフグはストレスに弱いと言われているようです。
サイコロのような体型と2本の角がかわいいコンゴウフグも、新たに飼い始める場合は環境の変化からくるストレスで弱ってしまうことが多いようで、飼育開始~1、2週間程度の踏ん張りが重要なようです。
なんでも、ストレスから毒を放ち、その毒で自らの身体も苦しんでしまうとか・・
ミドリフグも、ふとしたきっかけで拒食になる場合があります。
水槽内に相性の悪いミドリフグがいれば、やはりストレスの一因になってしまうため、単独(1匹)での飼育が推奨されているんですね。
3.水を汚しやすい
ふぐの食事風景はダイナミックです。
噛み千切ったり、一度口に入れたエサを吐き出したり。
魚の種類にかかわらず飼育水が汚れたら手入れをするのは当たり前ですが、上記の理由から手入れが必要な間隔は短くなります。
同じ大きさ・同じ数の魚を入れていても、ミドリフグの水槽の方が格段に汚れます。
家庭用水槽でのミドリフグの多頭飼育下では、水の量(=バクテリアの量=濾過能力)と、ミドリフグの水の汚し方(有害物質の量)のバランスが崩れやすく、水質悪化の危険性が高まると言う事。
水質の悪化(有害物質のまん延)は当然ミドリフグの命にかかわるため、個体の数を制限して安全に飼育してほしい、という事なんですね。
いずれの理由にしても、ミドリフグを永く・健康に飼育してほしいという願いから「単独飼育推奨!」が普及しているようです。
わが家のミドリフグ達も、上記のような懸念が高まった際は水槽を分ける覚悟で飼育しています。