グッピーやシュリンプのアクアリストにとって、繁殖は日常の一部でしょうか?ミドリフグが初めての観賞魚のわたしにとって、産卵・繁殖は雲の上の世界!わが家のお腹が大きくなったミドリフグ、どのように対処したのが・またその原因をご紹介します。
お腹が大きくなった原因
遠近差がありますが、お腹のフォルムがまったく異なる2匹のミドリフグ。
抱卵?
日に日にお腹が大きくなってゆくミドリフグを見て、もしかすると繁殖?と浮足立っていました。
そのミドリフグが、お腹はパンパンなのに食欲が人一倍だった事も推察の要因です。
しかしその後も様子は変わらず、だんだん行動時間が減っていったミドリフグ。
調べてみるとショップの個体はすべて海外からの輸入で、国内での繁殖事例がないとの事。急に心配になり、別の可能性を考えるようになりました。
消化不良?
それまで凍った塊のまま与えていたアカムシを、溶かして与えるように変更しました。人間もお腹を冷やすと良くないので、フグも同じかと・・
こちらの心配はよそに、ミドリフグの食欲は変わらず元気よく掃除機のように吸い込んで食べていました。
いいポジションをキープする大きなお腹のミドリフグ。
4匹混泳の為、1個体のフンの量を正確に把握することはできませんでしたが、次のエサの時間には前回食べた分のお腹はすっかり凹んでいて、消化不要で溜まっているという感じはありませんでした。
誤食?
異変に気が付いてから2週間ほどたった頃、あまりにお腹が苦しそうだったため写真と動画を撮影してかかりつけのアクアショップへ相談に行くことにしました。
そこでいただいた助言は、「底砂を食べていませんか?」というものでした。
別の日にわが家の水槽で撮影したこちらの写真。(今回取り上げはミドリフグとは別の個体です)
大きな下の前歯の上に、サンゴ砂が2粒見えますでしょうか。
この写真は水槽を掃除している時のもので、舞い上がった砂が気になって噛んでいるところです。
噛んだ後、食べ物でないことがわかるとすぐに吐き出します。「カミカミ、ペッ」という感じで、その間2~3秒。
しかし、4匹混泳というエサ争いが激しいわが家の水槽・・
結果的に、エサ争奪に敗れたミドリフグが空腹のあまり砂を食べてしまっていた様です。
対処法
砂の除去
まずは砂を取り除くことにしました。
取り除くとはいっても、サンゴ砂はもともと水のPHをアルカリ性にするために必要な物です。
水槽内の砂を一時的にネットで包み、水槽の端に積んでおくことにしました。
すると、好奇心旺盛なミドリフグたちが群がり、ネットを噛み切ってしまいます・・
この無鉄砲さをみて、ますます誤食説が濃厚になりました。
この先、サンゴをネットに包んだまま置いておくこともできないので、手ごろな大きさの飾りサンゴを購入し、砂と入れ替えることに。
思いがけず模様替えとなりました。
模様替え後、恐る恐る探索するミドリフグ。
セパレート
お腹が落ち着くまで、他のミドリフグたちとスペースを分けることにしました。
エサを十分与えることができ、フンがしっかり出ている事も把握。
分けられて少し寂しげなミドリフグ。
セパレーターの導入から、あっというまに元の体形に戻りました。
この個体はサンゴ砂を食べるのがクセになっていたのかもしれません。
あとがき
水槽内に置く石にはPHバランスの維持やフグの歯を削るという大切な役目があり、除去することは好ましくありません。
ストレスや極度の空腹で誤食を繰り返さないよう、一層大切に飼育していく所存です!