ミドリフグ会議

ミドリフグの飼育記録。2015年より4尾混泳で飼育中

【初心者歓迎】ミドリフグの為の水質づくり【ミドリフグの飼い方】

ミドリフグを迎える前に、飼育する環境を整えましょう!

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ミドリフグを飼う前の準備と必要日数

熱帯魚を飼う場合は、生態(お魚)を買う前に水槽環境を整えるのが基本です。
お魚を迎えられる状態になるまで、目安として1週間~2週間程度かかります。
安全にアクアライフを楽しむために、ぜひ余裕をもって水の準備をしてください!

ミドリフグを飼う為に必要な設備はこちら▷【初心者歓迎】ミドリフグの飼育に必要な道具と設備【ミドリフグの飼い方】

水づくり=水槽の立ち上げとは、生物ろ過サイクルを作ること!

お魚が飼える状態の水を用意することを、アクアリウム・熱帯魚業界では「水槽を立ち上げる」または「水をつくる」といったように表現します。

ミドリフグを飼い始めると、エサを食べ残したり、フンをすることで水槽の中の水は毎日少しずつ汚れていきます。この汚れからはアンモニアなどの目に見えない有害物質が発生しており、水槽内に蔓延してしまうとミドリフグの命にかかわります!ですが、何十リットルという海水を毎日取り替えることはできません。

ではどうするかというと、「生物ろ過」を利用して有害物質を取り除きます。

生物ろ過とは?

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水槽で魚を飼う場合、掃除や手入れが必要です。では、川や海はどうですか?

人間が汚さない限り、海の中では自然と汚れが分解され、きれいな水が循環していますよね。これが生物ろ過の効果です。
自然界では微生物や細菌が多様な有害物質を取り除いてくれるため、掃除の必要がありません。

この自然界のサイクル=生物ろ過を水槽の中で再現させることが、水づくりの目標となります!

では、4つのステージに分けて具体的に説明していきます。

ミドリフグ水槽の立ち上げ方

事前準備・水槽の設置

道具がまだそろっていない方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【初心者】ミドリフグの飼育に必要な道具と設備【ミドリフグの飼い方】 - ふぐや

・水槽を柔らかいスポンジで洗います。
・水槽を設置します。この後は基本的に場所の移動ができませんので、納得のいくポジションに調整してください。台(設置場所)の耐荷重をよく確認することも忘れずに。(水1Lは1kg)
・底に敷き詰めるサンゴ砂を洗います。天然の物なので、細かな汚れがたくさん付いています。2~3回水を変えながら、バケツやボウルでかき混ぜるように洗います。
・洗ったサンゴ砂を高さ2cm程度水槽の底に敷き、フィルター・水温計・ヒーター・小物を設置します。
・カルキを抜いた水に熱帯魚用の塩を適量溶かし、水槽へ入れます。
・フィルターの電源を入れ、水が循環すれば完了。

水づくり①アンモニアの発生

今回説明する有害物質は大きく分けて2つです。
まず1つめが「アンモニア」。
小学校の授業で聞いたことがあると思いますが、主に生き物の排泄物などから発生するものです。水槽の中では、ミドリフグのフンやエサの食べ残しがそれに当たります。

まず発生源として、フィルターの稼働している水槽へミドリフグのエサを少量へ入れます。エサが次第に腐敗して、アンモニアを発生させます。

水づくり②1次バクテリアの発生

しばらくすると、水槽の中でアンモニアを分解する微生物(細菌)が誕生します。この微生物(細菌)を「バクテリア」といいます。

ここで1つポイントなのが、アンモニアは完全に取り除かれるわけではないということ。別の物質に「分解」されただけなのです。

水づくり③亜硝酸へ変化

バクテリアによって分解されたアンモニアは、「亜硝酸」という物質へ変化します。こちらもミドリフグにとっては有害な物の1つですが、同じくバクテリアの誕生によって取り除くことができます。

水づくり④2次バクテリアの発生

新たにバクテリアが発生し、亜硝酸が硝酸へ分解されると水づくりは完了となります!

バクテリアが発生・定着するための条件

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水槽の隠れた大黒柱「バクテリア」にも、発生・定着するためにいくつかの条件があります。

発生・繁殖条件①酸素

私たちと同じように、バクテリアも酸素を必要とします。フィルターを動かし水を循環させることで、水槽内に酸素を取り込みましょう。

外掛け式の場合は水位を少し低めにし、フィルターから出る水が水面に落ちるように調整すると、波打つ水面から酸素を取り込みやすくなります。

立ち上げを急ぐ場合や心配な方は、別途エアレーションを入れるといいでしょう。(エアレーション=空気を出す装置、通称ブクブク)

発生・繁殖条件②安定した水質

バクテリアは、その水質に合った物が発生します。

例えば、
淡水で立ち上げをしたなら、淡水専門のバクテリア。
海水で立ち上げたなら、海水専用のバクテリアということです。

つまり、淡水で立ち上げた水槽に塩を加えたり、バクテリアの住みかである濾過材を洗ってしまうと、環境の変化に耐えきれず死滅してしまいます

手を抜かず、ミドリフグを入れるときと同じ条件の水で立ち上げてくださいね。

水槽の立ち上がりを確認する方法

水槽の立ち上がりとは、生物ろ過が完成た状態を指します。

バクテリアは目に見えず測定する方法もないため、「アンモニアと亜硝酸が残っていないか」が判断基準となります。

このアンモニアと亜硝酸の測定にはたくさんの商品があります。

▽複数の成分が測定できる、試験紙タイプ

テトラ (Tetra) テスト 5 in 1 マリン

テトラ (Tetra) テスト 5 in 1 マリン

 

▽亜硝酸・アンモニアの試験液

テトラ (Tetra) アンモニア試薬NH3/NH4  25回分

テトラ (Tetra) アンモニア試薬NH3/NH4 25回分

 
テトラ テスト 亜硝酸試薬

テトラ テスト 亜硝酸試薬

 

紙・液両方持っていますが、立ち上げの際は試験「液」タイプが非常に役立ちました。
赤色(危険値)だった試験液が、日に日に黄色(安全値)へと変わっていく様子は心強くもあります。
手間はかかりますが水槽初心者には大変おすすめです。